COLUMNコラム

ダイエットに必要なのは有酸素運動?無酸素運動?プロが徹底解説します

  • ダイエット

2021.2.1

ダイエットをする手段として、最初に思い浮かぶ方法といえば「食事制限」と「運動」のふたつ。
特に運動は手軽に始められることもあり、「ダイエットのためにジョギングやウォーキングを始めた」という経験がある方も少なくないでしょう。
その後、興味を持って調べてみると1時間のウォーキングでお茶碗1杯分のカロリーしか消費していないという事実を知り、「だったらお茶碗1杯のご飯を我慢した方が楽なのでは」と、少なからずショックを受けてしまうまでがワンセットになっています。

ところで、ダイエットをする中で、有酸素運動と無酸素運動という言葉をよく目にしますよね?
実際、こちらの記事を読まれている方も興味があって調べてみた結果たどり着いたという方がほとんどでしょう。

そこで、今回はこの有酸素運動と無酸素運動について詳しく解説していきます。 それぞれがどんな運動で、どんな役割を持っていて、どれくらい取り入れればダイエットに効果があるのかなど、詳しく解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。

1)有酸素運動とは?

有酸素運動とは、マラソンやウォーキングなど、長時間継続して行う運動のことを言います。
体内に酸素を取り入れ、脂肪と糖をエネルギーに変換していくので、脂肪燃焼効果が高く、ダイエットに最も適している運動です。

有酸素運動の特徴

長時間継続する有酸素運動はダイエット効果が高く、インターネットでも多くのトレーニングが紹介されています。

過去には「20分以上続けないと効果がない」と言われていましたが、実際は「糖質よりも脂肪が多く使われ始める目安」が20分であるだけで、脂肪もエネルギーとして使われているため効果がないわけではありません。
ただし、血中の脂肪、内臓脂肪や皮下脂肪の順番で使われていくため、20分以上続けた方が高い効果を得られるのは事実です。

また、10分の運動を2回に分けても消費エネルギーは変わらないので、なかなか続けて20分以上の時間をとることが難しい方は回数を分けてトレーニングに使うのも一つの手段です。

有酸素運動の種類

一般的な有酸素運動の種類は下記の通り

  • ジョギング、ウォーキング、バイク
  • エアロビクス、ボクササイズ
  • ゆっくりした水泳

ジョギングやウォーキングなど、距離を走るものを想像しがちですが、エアロビクスやボクササイズのように室内で、広いスペースがなくてもできる有酸素運動もあります。

また、下半身を使ったトレーニングが多いですが、年齢と共に膝の痛みが心配になってくる方も少なくありません。そういった方は浮力によって体の負担が軽減できる水泳を取り入れるのがおすすめです。

 2)無酸素運動とは?

無酸素運動とは、短距離走や腕立て伏せや腹筋など、長くても数分間で終わる、短期集中型のトレーニング。
糖をエネルギーとして使い、乳酸を生成するので短時間で疲れやすく、連続して持続できるのは長くても3分程度となっています。

短時間ですぐに疲れてしまうこともあり、消費カロリー自体はそこまで多くありません。そのため、ダイエットには不向きだと思われがちですが、実はそんなことはありません。

 ・無酸素運動自体も、実はダイエットに効果がある?

筋肉をつけることで基礎代謝がアップするため、無酸素運動によって筋力アップを目指し、有酸素運動の消費効率をアップさせるというのがダイエットのキホン。
だから、無酸素運動自体にはダイエットの効果が少ないと思われがち。

実際、基礎代謝も50%以上を筋肉で消費していることから、無酸素運動で筋肉を鍛えることがダイエットに効果的なことは事実です。
さらに、脂肪を燃焼しやすい体になるとリバウンドもしにくいため、「痩せやすく太りにくい体づくり」のためには筋トレが欠かせません。

ただ、無酸素運動自体もトレーニング直後から代謝がアップする効果があり、効果が48時間も継続するという研究結果が出ています。
筋肉は脂肪に比べて重いため、体重の減少という観点から見ると効果が薄く感じられがちですが「引き締まって美しい体を手に入れたい」「ただ痩せるのではなくキレイに痩せたい」といった方には特に、筋トレは必須の項目と言えます。

無酸素運動の種類

一般的な無酸素運動の種類は下記の通り

  • 自重トレーニング(腕立て伏せ・腹筋・背筋・スクワット)
  • ウエイトトレーニング(ダンベル・重量挙げ)
  • 全力疾走

腕立て伏せや腹筋のように、自分の体重を使って筋力を鍛える自重トレーニングや、ダンベルなどの重りを使ったウエイトトレーニングなど、いわゆる「筋トレ」のほかに、全力疾走も無酸素運動には含まれます。

全力疾走は筋肉を鍛えるトレーニングとは異なりますが、脂肪、特にお腹まわりの脂肪を燃焼させるには全力疾走のような高強度の運動が優れていると言われています。

3)ダイエットにおける有酸素運動と無酸素運動

ここまでで、有酸素運動も無酸素運動もある程度ダイエットに効果があることが分かったのではないでしょうか。
では、どちらを取り入れた方がより高い効果を得られるのかというと、実は両方やるのが一番というのが結論です。

例えば、運動の時間を1時間確保した場合、月曜日は筋トレ、火曜日はランニングとするよりも、時間を区切って筋トレとランニングを両方取り入れた方が高い効果が得られるというわけです。

4)トレーニングをするなら順番はどちらが先?

ダイエットの効果を高めるなら「筋トレ→有酸素運動」の順番がおすすめ。 筋トレをすることで基礎代謝が高まるため、そのまま有酸素運動を取り入れることで脂肪燃焼の効率が良くなります。

さらに、筋トレをすることで成長ホルモンが分泌され、体脂肪の分解や遊離脂肪酸の燃焼が起こります。
これは、ダイエットのために脂肪燃焼を目的とした有酸素運動を行うのに非常に適したタイミングと言えます。

有酸素運動を先にした場合はどうなる?

逆に、有酸素運動をした後に筋トレをするのは避けておいた方がよさそうです。 というのも、息が上がるくらい長時間の有酸素運動をした後は筋肉エネルギーが不足している可能性が高いからです。

100あるエネルギーを消費し切って、101、102を出そうとしている時。 そのため、エネルギーを使いすぎて95のエネルギーで限界が来てしまう可能性が高い有酸素運動の後は、筋肉への刺激や筋力をつけるという目的に対し、良い影響を与えられない可能性が高いのです。

5)どれくらいの割合でトレーニングをすれば良い?

ダイエットを目的としている場合、有酸素運動と無酸素運動の割合は有酸素運動を多めに取り入れるのがおすすめです。
例えば、30分のトレーニングをする場合、10分は筋トレ、残りの20分でランニングとするなど、有酸素運動の時間をある程度長めに確保しましょう。

また、筋肉疲労の回復には48時間~72時間程度かかるため、毎日適度な筋トレをするよりも、週に1回、徹底的に鍛えた方が効果が高くなります。

月曜日は上半身、水曜日は上半身、金曜日は腕といったカタチで、1週間をいくつかに分けて部位ごとにトレーニングすることで高い効果が発揮できる可能性が高くなります。

6)自分に合ったトレーニングを見つけよう

有酸素運動や無酸素運動と言っても、その内容はさまざま。
今、自分はどの部位の筋トレを重点的にやるべきなのかといったトレーニングメニューの提案から、楽しくできる、飽きにくいトレーニングの設定まで、プロにおまかせすれば自分に合った最高のプランを提案してもらえます。

インターネットやSNSなどを参考にしながら、自分でトレーニングをすることに限界を感じたら、早めにフィットネスクラブやパーソナルトレーニングジムで詳しい人にお話を聞いてみましょう。