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アスリートを支える現場のスペシャリスト|日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格について解説します

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2025.12.7

みなさんこんにちは!ノバス代表の脇坂です。

現役時代からアスリートに関わる中で、トレーナーの存在が競技者のパフォーマンスや怪我予防にどれほど重要かを身をもって実感してきました。これからトレーナーを目指す皆さんにとって、資格選びはキャリアを左右する大きな分岐点です。

今回は、アスリートの現場で求められる知識と技術を体系的に学べる日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)について、基本情報から学べる内容、資格取得のメリット、活かせるフィールド、他資格との違いまで、現場のリアルな視点を交えて解説していきます。


日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の基本情報

日本スポーツ協会(Japan Sports Association, JSPO) が認定するアスレティックトレーナー資格は、競技者の健康管理・パフォーマンス向上・怪我の予防とリハビリに特化した国内資格です。国内スポーツ界では最も信頼される資格の一つで、スポーツチームや学校、地域のクラブチームなど、幅広い競技現場で求められています。

認定団体

  • 日本スポーツ協会(JSPO)

受験条件

  • 日本スポーツ協会指定の養成講習会修了
  • CPR・AEDの資格保持
  • スポーツ現場での実務経験が推奨

試験概要

  • 試験形式:筆記試験+実技試験
  • 出題範囲:解剖学・運動生理学、スポーツ傷害の予防・応急処置、
  • 合格率:約60〜70%
  • 試験実施:年1回(全国主要都市)

資格更新は5年ごとで、現場経験の報告や研修受講が必要です。最新のスポーツ医科学やトレーニング知識をアップデートし続ける姿勢が求められます。


学べる内容

パーソナルトレーニング

JSPO-ATで学べる内容は、アスリートのパフォーマンス向上と怪我予防に直結する実践的なものです。

1.運動生理学・解剖学

筋肉や関節、神経系の働きを理解し、競技特性に応じた指導・サポートが可能になります。怪我のリスクを科学的に評価し、予防策を講じる力を養います。

2.スポーツ障害予防・応急処置

現場で起こり得る怪我に対して、迅速かつ適切に対応できるスキルを学びます。実技ではテーピングや応急処置の手順を実践的に習得します。

3.リハビリテーション・コンディショニング

怪我からの回復をサポートするためのリハビリ運動やコンディショニング法を学習。個々の競技者の状態に合わせ、負荷調整や運動再開のタイミングを判断できるようになります。

4.栄養学・パフォーマンスサポート

トレーニング効果を最大化する食事指導や栄養管理の基礎も習得。競技力向上を支える総合的なサポートが可能になります。

JSPO-ATで身につくのは、単なるトレーニング知識ではなく、アスリート一人ひとりに最適なサポートを提供できる総合力です。解剖学や運動生理学の知識を基に怪我予防策を講じ、リハビリやコンディショニングを現場で実践できる技術を習得することで、選手のパフォーマンス向上と安全確保の両立が可能になります。

さらに栄養や心理面へのアプローチを学ぶことで、競技者を生活全体から支えることができるようになります。現場で選手の成長や回復を間近で見られる経験は、知識以上に指導者としての自信を育み、どんなチームや競技環境でも即戦力として活躍できる力を養います。JSPO-ATは、アスリートを総合的に支える「現場力」を身につけたい方に最適な資格です。


資格取得のメリット

JSPO-ATを取得するメリットは、アスリートのパフォーマンス向上と怪我予防に直接関わることができる点にあります。私自身、現役時代からトレーナーと密に連携することで競技力が変わることを体感してきました。

JSPO-ATを持つことで、チームや選手からの信頼を得やすく、現場で即戦力として活躍できます。また、怪我の予防やリハビリに精通しているため、選手のキャリアを長期的に支えることができるのも大きな強みです。さらに、栄養やコンディショニング、心理面のサポートも含めて学ぶため、総合的な指導が可能になり、トレーナーとしての価値が格段に高まります。

国内最高峰の資格として評価されるため、将来的にはチームトレーナーや独立開業、教育・講習活動など幅広いキャリア展開も可能です。現場での経験と資格を組み合わせることで、あなた自身のトレーナー人生を大きく前進させる武器となるでしょう。


資格を活かせるフィールド

  • プロ・アマスポーツチーム:怪我予防、コンディショニング、リハビリサポート
  • 学校・部活動:競技者育成、体力測定、怪我の応急処置
  • 地域スポーツクラブ:ジュニアアスリートや一般競技者へのサポート
  • スポーツ医科学関連施設:リハビリやパフォーマンス評価、教育活動

JSPO-ATは、まさにアスリートを支える現場のスペシャリストとして活躍できる資格です。現場では、選手の体調や怪我の状態を観察し、コンディションや練習負荷を調整する判断力が求められます。私自身もチームや個人選手と接してきましたが、選手の成長や回復を目の前で見られることは、この資格ならではのやりがいです。さらに、怪我のリスクを最小限に抑えながらパフォーマンスを引き出す力は、現場経験と資格知識を兼ね備えた人材だからこそ発揮できるもの。チームや選手からの信頼を得る経験は、トレーナーとしての自信にも直結し、どのフィールドでも必要とされる存在になることができます。


他の資格との違い

JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)は、他のトレーナー資格と比べると、対象者と活動の現場が非常に明確で専門性が高い点が特徴です。NSCA-CPTやJATI-ATIは一般のフィットネス利用者やパーソナルトレーニングを受ける幅広い層に向けた指導力を学ぶ資格であり、ボディメイクや健康増進に関する幅広い知識を扱います。

一方、JSPO-ATは、競技者を対象にしたパフォーマンス向上、怪我予防、リハビリ支援に直結する専門知識が中心です。また、健康運動指導士や健康運動実践指導者が高齢者や生活習慣病予備群など一般の方の健康維持・増進を目的としているのに対し、JSPO-ATはスポーツ現場に特化しており、競技レベルや種目特性に応じた指導が求められます。

現場での即戦力性が高く、チームや選手と密接に関わる経験を通じて、科学的根拠に基づいた安全で効果的な運動指導とコンディショニング管理ができる点は他資格にはない大きな強みです。さらに、テーピング、リハビリ、応急処置といった実技能力が必須であり、単なる理論知識だけでなく、選手を直接サポートする“現場力”を備えることができます。

総じて、JSPO-ATは競技スポーツ分野で即戦力として活躍したい人に最も適した資格であり、選手やチームからの信頼を得るプロフェッショナルとしての価値を高めるものです。


まとめ

JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)は、単なる資格ではなく、アスリートのパフォーマンスや安全を支える現場力を身につけるための「実践型の学び」です。私自身、現役時代にトレーナーと共に過ごした日々を振り返ると、練習や試合の最中にいかに体を守り、最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を整えるかが競技結果に直結することを痛感しました。

JSPO-ATを取得することで、選手の状態を正確に観察し、怪我を未然に防ぎ、必要なリハビリやコンディショニングを提供できる能力を手に入れられます。また、栄養指導や心理面のサポートも含めて学ぶことで、単に体を管理するだけでなく、選手の競技生活全体を支えることが可能です。

これは他の資格では得られない、競技者に特化した専門性の高さと言えます。現場で選手の成長や回復を目の当たりにし、笑顔や感謝の言葉を直接受け取る瞬間は、トレーナーとしてのやりがいや自信につながります。私がジムを経営する中でも、この経験は人材育成やチーム作りに活きています。

JSPO-ATは、アスリートを支えたい、現場で即戦力として活躍したいという方にとって、知識だけでなく実践力と信頼を得るための強力な武器になる資格です。取得することで得られる経験は、あなた自身のトレーナー人生を大きく前進させ、どの現場でも必要とされるプロフェッショナルとしての価値を高めるでしょう。

競技現場で培ったスキルと知識は、そのまま将来のキャリアや独立、教育活動など多方面で活かすことができます。JSPO-ATは、アスリートの未来を支えるだけでなく、トレーナー自身の成長と信頼を確実に築くための資格です。

記事執筆 監修者

ノバス 代表 脇坂諭

株式会社ノバス 代表取締役 脇坂諭
パーソナルジム ノバス代表 / キャリア採用担当
採用HP:新卒、キャリア採用のご案内

【キャリア】
鹿屋体育大学 体育学部 体育・スポーツ課程を卒業後、サッカー選手として現J3カマタマーレ讃岐に4年間在籍。

引退後、トレーナーとしてのキャリアをスタート。体育スポーツ学の専門性とアスリートとしての経験を活かし、2015年に株式会社ノバスを創業。

パーソナルジム事業に加え、フランチャイズ本部、プロダクト開発、健康ソリューション事業などを展開。

ノバスの理念である「ジムのある暮らしを、一生モノの習慣に」を体現するため、オンラインコンテンツ「ノバスオンライン」の開発など、継続支援システムを構築。

香川県や高松市といった行政との提携実績があり、企業の健康経営支援サポートや、各種セミナーやメディア出演(KSB瀬戸内海放送15回)を通じ、健康の普及に尽力している。

【経歴】
現J3カマタマーレ讃岐 選手

【学歴】
鹿屋体育大学 体育学部 体育・スポーツ課程(学士号)

【保有資格】
健康運動指導士
保健体育教員免許
健康経営アドバイザー

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